永平寺町 ZEN drive で自動運転レベル4を体験

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自動運転レベル4 による先進的な MaaS を知りたい

福井県永平寺町は、曹洞宗の大本山永平寺がある町。具体的なきっかけまでは聞いてはいないものの、この手の取り組みが行われる場所で課題になっている地元住民と観光客の足の確保を、経産省や国交省の補助も受ける形で先進的な取り組みを行いながら解決していこうっていうことなのかなと想像します。その中でも、特定条件下において完全自動運転を実現するレベル4の運行を2023年5月から ZENコネクトさんが全国で初めて実現しています。その取り組みについて、実際に体験させていただいて知りたいなと。

自動運転 | まちづくり株式会社ZENコネクト
2020年度 自動走行実証実験開始のお知らせ

いつも乗れるというわけでは無いよ

ZEN drive は、基本的には土日祝日の運行で、現在は 荒谷という場所から志比(永平寺門前)の約2キロ区間を 10分程の時間をかけて移動しています。利用料金は大人が100円で中学生以下は50円。運行時は上り下りとも 10時から15時まで20分おき(12時台は除く)に出ていて、定員は7名。

これなら、結構便利に使えるねと思いたいところではあるのですが、荒谷は福井電鉄の駅である永平寺口駅からはだいぶ離れており、そこまでバスで移動しなければならず、そもそもそのバスは永平寺まで行くこともあるということもあって、これを体験したいっていう人が意図的にこの場所でバスを降りて体験をするか、荒谷に住んでいる方しか利用しないんじゃないかなという感じ。以前は、永平寺口から荒谷まで、自動運転レベル2の車両での運行があったようだけど今は運行していないのだそう。そして、この荒谷でその接続が切れてしまっている理由は、そこそこの交通量がある車道とここで交差するため。やはり、このあたりにはなかなか難しい壁があるのだなぁと。

グリーンスローモビリティ

仕事では良く「グリスロ」と訳したりしていますが、グリーンスローモビリティは、時速20km未満で公道を走ることができる電動車を活用した小さな移動サービスで、その車両も含めた総称になります。地域が抱える様々な交通の課題の解決や低炭素型交通の確立に貢献できると考えていて、私自身も仕事でこの普及に貢献したいなと思っていたりします。

環境:グリーンスローモビリティ - 国土交通省
国土交通省のウェブサイトです。政策、報道発表資料、統計情報、各種申請手続きに関する情報などを掲載しています。

電磁誘導線と RFID を使った自動運転

自動運転というと HD Map とか LiDAR とかカメラを含む様々なセンシング技術などをフル活用してというイメージがありますが、ここでの自動運転の肝は電磁誘導線による自動操舵と RFID による停止を含む速度制御。古くても信頼性の高い技術を使うのには、森の中で GPS が使えないとか、雪があってカメラなどに頼りきれないなど、環境に依存する部分と、コストや運用面を含めた事業性とのバランス。そういえば、大学の頃に勉強していた衛星でもびっくりするくらい古くて枯れた技術を採用したりするのを見ていたけど、こういう感覚はとても大事だと改めて感じた次第。

裏側はともかくとして、暑さがきつい中でスムーズに発進した車両がハンドルをくるくる勝手に切ったり、加減速を自動で行いながら進んでいくさまはやはり驚き。この日は、該当する道を自転車や歩行者がいなかったので、そうした時にどういう挙動をするのかを見ることができませんでしたが、全く安心して乗っていられる感じでした。最も、車の自動運転も頻繁に使った経験があって、こういう技術に対して肌感として頼っても良いと言うのがあるかもしれず、初めての人にとってはドキドキするのかもと思ったりも。

オープンで気持ちが良い

グリスロは、ゴルフカーのように扉などが無く開放的に作られていることもあり、かつ低速とはいえ、絶妙に風が入ってくるような速度感なので、乗っていて本当に気持ちが良い乗り物です。一方で冬場や雨のときなどは、写真のようなカバーをするみたい。

ZEN drive の遠隔監視室

デイトレーダーの机のような遠隔監視室。車両の運行状況や車両の状態、車両からのカメラ映像など様々な情報をひと目で確認できる場所。一見するとやることめちゃくちゃ多いのかなと思うのですが、基本的にオペレータの方は何かが無い限りにおいて介入はしない(出発させる時くらい)のだそうで、2日程度(だったかな?)のトレーニングで運行管理ができる程度に簡素化されているのだそう(写真だけ見ると、とてもそう見えないのだけれど)。

自家用有償旅客運送の未来

鉄道やバス、タクシーなどの業界を守りつつも、それが行き届かなくなってきている地域における交通確保という意味で、自家用有償旅客運送って今後日本のあらゆる場所で重要になってくるんじゃないかなと思うのですが、永平寺の MaaS はその実例でもあります。シンプルにわかりやすい料金の徴収の仕組みとしてこういう料金箱があるわけです。

色々と学びが多く、また多くを考えさせられた自動運転レベル4の体験でした。

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