紀伊山地の奥地 天川村を散策

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浜松から車で登山口まで6時間弱、さらに八経ヶ岳への登山を考えると流石に日帰りは無理だと考え、登山口に比較的近い(と思っていたけど、土砂崩れによる通行止めで結局ひどく遠かったけど…)天川村に宿をとっていました。登山の翌日はもしかするとまだ桜があるかもと吉野にでも行こうかと思っていたのですが、アクセスが中々難しい紀伊山地の奥地にせっかくいるのだから、天川村をのんびり散策してみることにしました。

最初に向かったのは修験の山でもある山上ヶ岳への登山基地になっているという洞川温泉。ちなみに「どろかわおんせん」と読み、標高820メートルの場所にあり、山上川沿いに吉野杉を使用して建てられた風情ある宿や修行に必要なものを売っているお店等が立ち並んでいて、温泉街の雰囲気を持ちながらも、ちょっと他では感じられない独特な街並みだと感じました。

温泉街の中を歩いていると「ごろごろ水」という看板が所々にあり地方発送を受けますよみたいなことが書いてあります。天川村は名水の郷と言われていて、洞川湧水群はいわゆる「名水百選」にも選ばれていて、温泉街を抜けた山上川の上流側にその「ごろごろ水」が湧く場所と、写真のように駐車場と採水場がセットになったような場所がありました。湧水をパイプに通していて、バルブを開いて採水できるようになっていて、大量に汲んだ水を車にすぐ載せられるようにしていて、ちょっと面白いと思いました。てっきり採水する人専用なのかと思っていたのですが、歩いていると「飲んでいきなよ」と言われ、このパイプの一番端っこを指さしてくれました。歩行者が喉を潤すことができる場所もちゃんとありました。

ごろごろ水採水所が目的では無く、すぐその横にある五代松鍾乳洞が気になって洞川温泉の温泉街を抜けてこちらまで歩いてきました。このあたりを調べていたときに、みかんとかの運搬用に使う農作業用のモノレールらしきものに観光客が乗って鍾乳洞に向かう写真が目に入り、鍾乳洞以上に気になったからです。

この日は朝一のお客さんとして、一人で乗せてもらいました。トロッコは割と最初から相当な急勾配を登っていきます。お腹に力を入れておかないと身体を後ろに持っていかれそうなくらいで、最大斜度が確か34度と言っていました。自分は上りだけ利用して、帰りは登山道を歩いて帰るつもりでいたのですが、ふと帰りはめちゃくちゃ怖そうだなと思ったのですが、(まぁ当然といえば当然ですが)後ろ向きで降りていくみたいでした。

トロッコを降りた場所でヘルメットを渡され、トロッコを運転してくれたおじさんが入口まで案内してくれました。入口には鍵がかかっているので、登山道を歩いて登ってきた人が勝手に入ることができないようになっています。で、てっきりここから一人で見学するのかなと思いきや、おじさんがガイドをしてくれるとのことでした。村の自慢の鍾乳洞を紹介するのがとても誇らしいようで、話も面白くてそれを独り占めできたのは中々ラッキーでした。

五代松鍾乳洞は「赤井五代松」という方が私財を注ぎ込んで開いた鍾乳洞で、100メートル弱の狭い鍾乳洞ではあるものの、大きな鍾乳石があちこちにあります。何より感心したのは、特徴的な鍾乳石や脊柱につけられた名前で、初っ端からこれです。これをガイドのおじさんが中々に面白く説明してくれます。

名前がついている鍾乳石については、ひと目見て確かに!と言えるものもあれば、説明をしてもらうことで「おおっ、なるほど!」となるものもありました。特に鍾乳洞の後半にあった鷲の大鍾乳石は写真では伝わりにくいのですが、大きな鳥(鷲)が獲物を狙って急降下している様子にしっかり見えました。

五代松鍾乳洞、トロッコでの移動含めてとても楽しめました。

鍾乳洞からの帰り道、山上川を洞川温泉の温泉宿が並ぶとおりと川を挟んだ反対側の道を歩いていると、「一之行場 とうろうのいわや こうもりのいわや」と書かれた看板がかかった何かの受付をしていそうな小屋を見つけました。火が焚かれていたこともあってちょっと近寄りがたい雰囲気だったのですが、役行者が大峯山を開いた際に仮の住まいとして籠もり修行をしていたとされる洞窟で、修験者の方が入る場所のようです。蝙蝠が実際飛んでいて、ちょっとこの中に入るのには勇気が必要そうでした。

お昼の時間もだいぶ過ぎていてお腹が空いていたので何か無いかなと探しながら歩いていたところ、柿の葉すしの看板。時間も時間で、お店が開いているかもわからないような雰囲気だったのですが、声をかけてみるとテイクアウトもいいよとのこと。「いくつくらい食べる?」と聞かれ 5個とお願いをしたら今日この後すぐ食べるみたいだから、賞味期限が近いやつで一つおまけで更に値段も安くしてくれました。いい具合に〆た鯖の旨味と酢飯のバランスに、ほんのりと柿の葉の香りがのっていてとても美味、郷土食はやっぱり良いです。

柿の葉すしかじか
天川村洞川の柿の葉寿司なら「柿の葉すしかじか」へどうぞ。鯖・お米・水にこだわり、ひとつひとつ手作りしています。お電話による通信販売も行っております。美味しい柿の葉すしをお届けします。

最後に訪ねた場所がなんとも優しい表情をみせる円空仏が4体が地元の方々によって大切に守られている栃尾観音堂。小さな観音堂は観光客も中に入らせていただくことができて、円空仏を眼の前で見ることができます。この日はお堂の前の八重桜がまだ残っておりいい雰囲気でした。

円空は江戸時代のはじめに、日本各地を行脚して全国各地に 5000体にも及ぶ円空の仏像が残されているとのこと。関西地方で円空の複数の仏像が一箇所に残されているというのはここ栃尾観音堂だけとのことで、地元の方々を中心にお参りする人が多いのだそう。この日は雨が降っていたこともあって、訪れる人がおらず、ゆっくりと優しい表情の仏様を眺めながらすっかり円空仏というものに魅了されてしまいました。ちょうど今「円空のあしあと」というキャンペーンがJR東海で行われていて、気になってます。

円空のあしあと|JR東海
江戸時代に12万体の神仏を彫ると誓い、人々のために神仏を彫り続けた円空。円空の生誕・終焉の地である岐阜県にて、円空仏の魅力に触れる「円空のあしあと」キャンペーンをJR東海がお届けします。

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