「熊野」の長藤は、なぜ磐田に?

雑学

東海道線の駅では、その駅を最寄りとする観光地などの案内がホーム上にあったりするのですが、磐田駅では国指定の天然記念物として「熊野の長藤」が紹介されています。ちょうど熊野のあたりに行っていたこともあり、なぜ磐田に「熊野」の地名を持つ名所があり、かつなぜ藤が天然記念物なんだろうと気になっていたので実際に行ってみました。

現地に近づき、自転車を止められそうな場所を探しながら走っていると、美しい藤棚が見えてきました。午前中でしたが結構人が来ていて、侍のような格好をしたコスプレイヤーたちが撮影を楽しんだりもしていました。広範囲の藤棚に藤が咲いていて、ふんわりと藤の花の良い香りも漂っていて美しいのですが、なぜこれが国指定の天然記念物なのか正直ピンと来ませんでした。

ふと奥の方を見ると「西法寺 大師堂」の石柱。大師堂ということはここが空海にゆかりがある場所であろうと、近くの看板を見るとやはりそのような表記が。でも、ここで「熊野の長藤」に関する表記が全く無い違和感に気づき、ふと周りを見ていると人の流れが別の方向にも行っているようでした。どうやら、場所を勘違いしていたようです 笑。

西法寺のすぐ隣に行興寺という寺があり、そこの境内に熊野の長藤がありました。そして、ここで初めて熊野が「くまの」ではなく「ゆや」であることも知りました。境内には国指定の天然記念物の藤の木が1本、県指定の天然記念物の藤の木が5本あり、樹齢は定かでは無いが相当な老木であることが案内に書かれていました。そして、この藤の花房が1メートル以上伸びることから「長藤」と呼ばれていて、さらに、この藤を植えたのが現在の磐田市(当時は遠江国池田荘)に生まれた女性である熊野(ゆや)御前であるために熊野(ゆや)の長藤と呼ばれるとのことでした。この熊野(ゆや)御前は平宗盛(平清盛の三男)の寵愛を受けたことで知られていて、『平家物語』や謡曲「熊野」にその物語が描かれているのだそう。というわけで、紀伊の熊野とは何ら関係ないみたい。境内では熊野御前に関する紙芝居が行われていました。

この熊野御前をモチーフにしたイメージキャラクターの投票が行われていました。来年以降は、ここで選ばれたキャラクターが来年の「長藤まつり」で使われるのかも。

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