翌日早朝から鈴鹿サーキットで行われる Ene-1 に応援に行く予定で、前日入りが必須。せっかくなので鈴鹿近辺で観光でもと考え、以前から奇岩が面白そうで気になっていた御在所岳への登山を予定していました。ところが週末の天気は全国的に雨。半ば諦めていたら、大阪近辺だけスポット的に晴れているようだったので、大阪だと遠すぎるけど奈良なら距離的にも悪くないし、最悪雨が降っても屋内で楽しめる文化財も多いということで出かけてみました。




まず最初にやってきたのは奈良の東大寺。浜松から鈴鹿までの道は土砂降りの場所もあるくらい、ずっと雨だったのに鈴鹿山脈を超えると突然の晴れ。こっちに出てきて正解だったようです。
奈良は小さな頃に来たことがあると思っていたけれど、実際に東大寺の建物や大仏のコレほどのスケールを目の前にして記憶になかったので、初めて見たんだと思う。それにしても、本当に凄い大きさで正直ビックリです。


大仏の後方には広目天と多聞天が安置されていたけど、この2つの像の大きさも他で何度も見たことがあるこれらの像とは大きさが圧倒的に違ってその迫力に驚くばかりでした。四天王の他の 2体(増長天と持国天)はなぜか頭頂部だけが安置されていました。
東大寺のそばには東大寺ミュージアムが併設されていて、そこではいくつかの国宝を見ることができました。特に印象的だったのは誕生釈迦仏立像。生まれてすぐのお釈迦様が右手を上げて微笑む姿の仏像なのですが、こんなユーモラスな姿の仏像は初めて見ました。




大仏殿の東側にある 東大寺 二月堂。旧暦の2月に有名な「お水取り」が含まれる修二会が行われることからこの名がついたと言われる場所。斜面にせり出すように建てられていて、上からは奈良の町並みを眺めることができました。
撮影はできなかったのですが、この後、東大寺の戒壇院戒壇堂にも行ってみました。建物の中の中央に多宝塔があって(建物の中に建物がある…)、それに寄り添うように多宝如来と釈迦如来が、さらに四方を四天王(持国天、増長天、広目天、多聞天)が守るという配置なのですが、ここの四天王が表情豊かでとても印象的でした。

広大な奈良公園、Google Map を見ていると正倉院が東大寺の北側にあって外構の一般公開もされているということで行ってみました。


残念ながらこの日は土曜日で公開はされておらず、塀の外側からちらりとその様子がわかる程度でしたが、正倉院正倉の高床式の様子を見ることができて良かったです。

国宝と重要文化財を含む100体近くの仏像が常時展示される国内でも最大の仏像の展示施設である奈良国立博物館の仏像館。




奈良国立博物館では、子供にもわかりやすいようにと鑑賞ガイドが配られていたのですが、これが大人にもわかりやすくて良い感じでした。特に「かたちで見分ける仏像 4つのグループ(如来、菩薩、明王、天)」は、それぞれの特徴・見分け方を簡単に解説していて、なるほど!と思いました。具体的には以下のような説明がありました。
如来: 次の2つが当てはまったら、ほとんどが「如来」
- 頭のてっぺんがぼこっと盛り上がっていて、たくさんのつぶつぶがある
- 布を身にまとうだけのシンプルなファッションスタイル
菩薩: 次の3つがあてはまったら、ほとんどが「菩薩」
- アクセサリーを着けている
- おだやかな表情をしている
- ハスの花にのっている
明王: 次の2つが当てはまったら、ほとんどが「明王」
- 牙を出して起こっている顔
- うしろに炎が表されている
天: 次のどれか一つでも当てはまったら、ほとんどが「天」
- よろいを着けている
- 上半身は裸で、筋肉もりもり
- 長い黒髪を両肩あたりでゆったりと丸めたヘアースタイルをしている
- 袖口の広い服を着て、くつを履いている
- 菩薩に似た姿だけど、ハスの花の上にのっていない
- 丈を短くしたズボンを履いている
- 頭だけ動物の姿



春日大社にもお参りをしてきました。鮮やかな朱色の建物が綺麗ではあるのですが、奈良公園内の他の寺院の印象が強すぎて、あまり印象には残りませんでした。ただ、とても面白いと思ったのは、春日大社の本宮の中に非常に多くの神社があるという構造。具体的には、井栗神社、穴栗神社、辛榊神社、青榊神社、手力雄神社、飛来天神社、岩本神社、風宮神社、椿本神社、多賀神社、佐軍神社、杉本神社、海本神社、栗柄神社、八雷神社、榎本神社と 16もの神社があります。


東大寺の大仏も印象深かったのですが、それ以上に強烈に印象に残ったのが興福寺でした。写真は興福寺の中金堂と南円堂ですが、それ以外に東金堂、北円堂、三重塔、国宝館を見て回りました(五重塔は工事中…)。大きな中金堂には木造の釈迦如来坐像とともに、薬王・薬上菩薩立像、国宝の木造の四天王立像、大黒天立像などが安置されていました。それ以上に印象深かったのが国宝の東金堂で、銅造の薬師如来像と日光・月光菩薩立像に、いずれも国宝に指定される木造の十二神将立像、維摩居士坐像、文殊菩薩坐像、四天王立像のどれもが素晴らしく、しばらく見とれていました。
さらに、興福寺の国宝館には数多くの国宝があるのですが、中でも有名な阿修羅像を含む国宝脱活乾漆造 八部衆立像が特に素晴らしかったです。阿修羅像は、一般的には激しい怒りの顔で表現されることが多いのですが、興福寺の像はなにか思い詰めたり、決意をしたような内面的で繊細な様子を感じさせ、細い腕や細い体からも少年の姿で表現されています。阿修羅像とともに、思わずその表情に吸い込まれたのが沙羯羅像でした。こちらもあどけない雰囲気を持った少年の像で、頭部から左胸にかけてヘビが巻き付いている独特な像でとても印象的。
興福寺は本当にオススメの場所です。


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