東京に出てきて体調を崩した子供時代…
小学生の頃、親の転勤に合わせて岡山の倉敷から東京の社宅に引っ越しました。社宅は環七沿いにあって、窓は二重窓で洗濯物を外に干すと排ガスの影響なのか多少黒くなってしまうことがあったり、当時は良く光化学スモッグが発生して息苦しくなってたりしました。それからしばらくでした、全身に蕁麻疹が出てしまって学校にいけなくなってしまったのは。
いくつかの病院に行ったり、漢方薬で体質改善を試みたりしたものの、結局どれもうまくいかず、結果的には社宅から出て東京を出るという決断まで親にさせてしまう形になり迷惑をかけたと子どもながらに強く感じていたことを今でも思い出します。
実はその時、東京を出るべきだという結論に至ったきっかけは、治療の糸口が掴めず気分転換にと祖母が 1ヶ月ほど連れ出してくれた紀州への旅行でした。この旅行をしている間、驚くほど突然に蕁麻疹が出なくなったんですよね。そして、その時に自分の中で最も鮮明に記憶に残っていたのが「新鹿」という地名と、駅を出てすぐの狭く小さな階段を使って高台に登っていった場所にあった祖母の知り合い?の家から見た美しい海の景色でした。
この「新鹿」という地名とともに階段を登っていった先で美しい海を見たという記憶は、病弱になってしまって学校にもいけなくなった自分を変えてくれたという大切な想い出になっていて、いつかその記憶を辿ってみたいという想いがずっとありました。そんな中で、昨年伊良湖から伊勢湾フェリーで割と簡単に三重に渡れることを知ったので、車を使って eBike を県外に持ち出してサイクリングするという年初に立てていたやりたいことの一つの実現も兼ねて、三重県熊野市の新鹿へ出かけてみました。
思い立ったら早速


金曜日の夜にふと思い出した新鹿のこと、土曜日は天気も良さそうだったので早朝から出かける準備。前輪は割と簡単に取り外せる eBike、後輪が外せないことや重さ故に、傷つけずに車に載せることができるか心配だったものの、なんとか載せられたので出発。車も少なく気持ちの良いドライブであっという間に渥美半島の先端の伊良湖港へ。フェリーって本当に気持ちが上がる乗り物です。
驚くほど鮮明に一致した記憶

フェリーで約1時間の鳥羽から車で更に1.5時間程度。少し山側にある高速道路を降りてすぐに眼の前に広がった真っ青な海と白く弓なりの穏やかな砂浜は、自分の記憶の中にある景色とびっくりするほど一致しました。この砂浜で遊んだという記憶はないのですが、景色として見たことははっきり覚えていたのと、駅周辺の様子も記憶に残っていたので、早速車を止めて eBike で付近をちょっと散策してみることに。



当時も小さくおそらく無人駅だったと思う新鹿駅。駅の裏手には高台へと続く小さな階段があって、これもやはり記憶に割と鮮明に残っていたので嬉しくなりました。思ったよりも急な道が続いていて、上の方までは行かなかった(狭くて急すぎて eBike で上がれず…)けれど、少し登った場所から見えたホームや海の感じはやはり脳裏にしっかり残っていました。
好物の柱状節理を見に – 楯ヶ崎
せっかく eBike を持ち出してきたので、少し海沿いをサイクリングしたいなというのと、その近辺に何か面白い場所は無いものかと探していて見つけたのが楯ヶ崎。海に突き出た小さな島全体が柱状節理というちょっと不思議な光景が見られる場所。新鹿から片道10キロ強なので、サイクリングにもちょうど良い感じ。



アップダウンのある海岸沿いの道の景色は本当に美しく、eBike を持ってきたことが心底嬉しくなりました。車で走るにはちょっと面倒だなという細い道で、また eBike なのでアップダウンも割と楽ちん。また、走ってみて初めて知ったのですが、この近辺には熊野古道の巡礼の道もあるようで、いつか歩いてみたいと思いを新たにしました。




海岸沿いの道から楯ヶ崎に向かうには片道40分程度 遊歩道を歩く必要があり、階段も多くそれなりの山道でそこそこ大変。それでも海の色の美しさに目を奪われる場所が何箇所かあって飽きることは全くありません。



真っ青な海に突き出る形の小島全体が柱状節理になっている楯ヶ崎、なかなかの迫力です。この楯ヶ崎を眺める場所は大きく開けた千畳敷と呼ばれる岩場になっていて、それ自体も見どころと行って良いような場所でした。この楯ヶ崎や、近くには青の洞窟があって船から近づいてみるという方法もあるようなのですが、予約が必要なようだし今回はサイクリングということもあって断念しましたが、次回があれば青の洞窟を見ることも兼ねて海側からアプローチしてみたいものです。
伊良湖名物のカキフライ

最終便のフェリーで伊良湖に戻ってきたらすっかりお腹が空いてしまったので、伊良湖港近くの呑海というお店に入ってみました。最初はこのあたりで有名な「大アサリ」の定食を食べようかと思ったのですが、店主が大アサリは取れなくなって高いのと、ここのこの時期の名物はカキだからということで、カキフライをおすすめされたので大アサリを諦めてカキということで。3個入と5個入とどっちにすると言われて3個入を頼んでおいて良かった…この一つのフライに3-5個くらいカキが入った超巨大なカキフライでしたが、揚げたてアツアツのジューシーで味もとても濃厚なカキフライで大満足。これを食べにわざわざこの店に来る人がいるというのも納得の一品でした。
ずっと気になっていた新鹿、日帰りでちょっとバタバタした訪問だったけど、病弱だった子どもの頃の自分を変えてくれて、振り返ると人生の大きな変化点の一つだったかもと思うところもあったので、改めて訪れることができて本当に良かったです。


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